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脱・属人プログラム / 学習ノート

Gemini入門

Googleの万能AI「Gemini」の基本 / 予約アクション / データの安全な使い方

Geminiは、Googleが提供するチャット型のAIアシスタントです。ここでは「まず何ができるか」をざっくりつかんだうえで、今回いちばん深掘りした「予約アクション」(時間になったらAIが自動で動く機能)と、会社で使うなら絶対に押さえたい「データの扱い(あなたの会話は学習される?)」を、非エンジニア向けにまとめました。新しい機能が出たら、この教材に追記していきます。

これは何?(3行で)

1Geminiは、Googleの"何でも相談できるAI"。文章づくり・要約・調べもの・画像や資料の作成まで、チャットで頼めます。無料でも使え、スマホアプリやパソコンのブラウザ、GmailやドキュメントなどのGoogleサービスの中からも呼び出せます。
2この教材の主役は「予約アクション」。「毎朝9時に、今日の予定と要対応メールをまとめて」のように、時間を決めてAIに自動で作業させる機能です。便利ですが、使うには条件と注意点があります。
3いちばん大事なのは「データの扱い」。個人アカウントか会社のアカウントかで、あなたの会話がAIの学習に使われるかどうかが変わります。ここを知らずに会社の情報を入れると危険です。最後の章で判断できるようにします。

HONEST — Geminiは動きが速い
Geminiは機能追加・名称変更・料金改定がとても頻繁です。この教材の機能説明は2026年7月時点のもので、細かいモデル名や上限は変わることがあります。「学習の扱い」と「予約アクションの使い方」の考え方は変わりにくいので、そこを軸に読んでください。契約・本格導入の前は公式で最新を確認するのが安全です。

どこで使う?(まず触ってみる)

Geminiに触る入口は主に3つ。まずは無料で、機密でない用途から試すのがおすすめです。

入口どこ向いている使い方
ブラウザgemini.google.com を開くパソコンでじっくり。長い文章・資料作成・調べもの
スマホアプリ「Gemini」アプリ(iPhone / Android)外出先で。音声で話しかける(Gemini Live)
Googleサービスの中Gmail・ドキュメント・スプレッドシートなどの中のGeminiボタンいま開いているメールや資料を、その場で要約・下書き

使い方はかんたん。チャット欄に日本語でそのまま頼むだけです。うまく頼むコツは プロンプトの作り方 にまとめています。

主な機能ざっくり地図

Geminiは「チャットで会話する」だけではありません。2026年7月時点の代表的な機能を、非エンジニア向けに整理します(細かい仕様は変わりやすいので"何ができるか"だけ覚えればOK)。

機能ひとことでこんなときに
チャット文章づくり・要約・相談・翻訳など何でも相談メールの下書き、長文の要約、アイデア出し
画像・動画の生成言葉で説明すると画像や動画を作る/編集する資料のイメージ画像、SNS用のビジュアル
Deep Research
ディープリサーチ
AIが自分でWebを調べて、出典つきのレポートにする市場調査・競合調べの下書きを一気に
Canvas
キャンバス
文章やコードを、隣の作業画面で一緒に編集する資料やページの試作を対話しながら仕上げる
Gems
ジェム
役割やルールを覚えさせた"専用の担当AI"を作る「就業規則の相談役」「文章校正係」を常設
Gemini Live
ライブ
声でリアルタイムに会話する(画面共有も)移動中に音声で相談、手が離せないとき
予約アクション時間を決めてAIに自動で作業させる(この教材の主役)毎朝のダイジェスト、定期リマインド
Gemini Notebook
(旧NotebookLM)
入れた資料"だけ"を根拠に答える調べもの用AI社内マニュアルの問い合わせボット
Gemini Notebook は別に専用教材があります

「会社の資料を賢い担当AIに変える」使い方は、Gemini Notebook(旧NotebookLM)実践ガイド に実践例7つ+コピペ用の指示文つきでまとめています。あわせてどうぞ。

【今回の主役】予約アクションとは

予約アクション(Scheduled Actions)は、「この時間になったら、これをやっておいて」とAIに予約しておく機能です。あなたが操作しなくても、決めた時刻にGeminiがバックグラウンドで動き、結果をチャットに届けてくれます。

たとえば——「平日の毎朝9時に、今日のカレンダー予定と、返信が必要そうなメールをまとめて」。翌朝からは、開くだけで"今日の段取り"が用意されている状態になります。

Google公式も、カレンダー・タスク・メールを使った日次ダイジェストを代表的な使い方として挙げています。ほかにも「毎週月曜に先週のニュースを要約」「毎晩、明日の持ち物リマインド」など、繰り返しの"下ごしらえ"に向いています。

使うための条件(ここが大事)

条件中身
有料プランが必要予約アクションは無料版では使えません個人の Google AI Pro / Ultra、または対象の Google Workspace(ビジネス・教育)プランが必要です。
「アクティビティの保存」オン必須この設定をオフにすると予約アクションは使えません(予約内容や結果を保持して時間どおり動かすため)。※この"オン"が何を意味するかは次章で詳しく。
連携アプリの接続Gmailやカレンダーを使う予約なら、その連携(コネクタ)をオンにしておく必要があります。未接続だとGeminiが接続を促します。
同時に10個まで有効にできる予約アクションは1人あたり最大10件
対応環境対応する端末・環境は順次拡大中。iPhoneや一部環境ではまだ使えないことがあります。

ここが分かれ道:便利さの裏に「アクティビティ保存オン」が必要

予約アクションを使うには「アクティビティの保存」をオンにしないといけません。ところがこの設定は、個人アカウントでは「あなたの会話をAIの学習に使ってよい」というスイッチも兼ねています。ここが一番のポイントなので、次の章でしっかり説明します。

HONEST — 「使える=何を入れてもいい」ではない
予約アクションそのものは危険な機能ではありません。危ないのは「どのアカウントで」「何の情報を扱わせるか」です。とくに個人アカウントで会社や顧客の情報を毎日処理させるのは避けてください(理由は次章)。

【超重要】あなたの会話は学習される?(データの扱い)

最初のスクリーンショットにあった「アクティビティの保存」の画面。この"オン/オフ"が何を意味するかは、個人アカウントか、会社のWorkspaceアカウントかで、まったく違います。ここを取り違えると情報漏えいにつながるので、いちばん丁寧に説明します。

A.個人アカウント(無料 / 個人のAI Pro)の場合

個人アカウントでは、「アクティビティの保存」トグルが、そのまま"学習に使ってよいか"のスイッチになっています。オンのとき、起きていることは3つです。

HONEST — オフにしても72時間は保存される
「アクティビティの保存」をオフにすると、学習・人間レビューへの送付は止まります。ただし、動作確認とセキュリティのためチャットは72時間だけ一時保存されます(画面にも明記)。これは一時的な保管で、学習には使われません。個人アカウントで機密を扱うなら、原則オフが安全です。

B.会社のGoogle Workspaceアカウントの場合

会社ドメイン(例:〇〇@会社名.co.jp)の対象Workspaceで使う場合、話が変わります。「学習に使わない・人間レビューしない」という法人向け保護が、サービス自体に最初から組み込まれています。しかもこの保護は、「アクティビティの保存」トグルとは別物(独立)です。

つまり会社Workspaceでは、アクティビティ保存オン = 学習オン、ではありません。オンにしても、業務データが学習や広告、人間レビューに使われることはありません。
よくある誤解:「Gemini Business / Enterprise に入っていないと保護されない」

これは今は誤りです。かつて別料金だった「Gemini Business / Enterprise」アドオンは2025年1月に廃止され、AI機能とエンタープライズ級のデータ保護はBusiness Standard 以上の基本プランに標準で同梱されました。だから「Business Standardだけ=保護が弱い」ではなく、Business Standardの会社アカウントで使えば法人保護は付いています

会社Workspaceで押さえる点は、学習ではなく「履歴の管理」です。

早見表:結局どうなる?

アカウント会話は学習される?予約アクション機密情報を入れてよい?
個人・無料
(@gmail)
オンなら使われうる+人間レビュー+3年保持使えない(有料が必要)×(会社・顧客情報は入れない)
個人・AI Pro/Ultra
(@gmail)
オンなら使われうる(上と同じ扱い)使える×(会社・顧客情報は入れない)
会社Workspace
(会社ドメイン・対象プラン)
使われない(法人保護が標準内蔵)使える(対象プラン)△(読み取り・要約中心なら可。高機密は避ける)

※料金だけ会社が払っていても、ログインが個人の@gmailなら「個人アカウント」の扱いです。Gemini右上のアカウントが会社ドメインかを必ず確認してください。Google DriveとClaude Codeの連携ガイド の「学習/保持はプランと設定で決まる」も同じ考え方です。

結論:予約アクションを使うなら

ここまでを、そのまま行動に移せる形にまとめます。

状況どうする
個人アカウント予約アクションは使わないのが基本(普段の会話が学習・人間レビュー・3年保持の対象になるリスクの方が大きい)。使うなら公開情報だけの用途(例:公開ニュースの要約)に限定し、指示文に「私の個人データや接続アプリは参照しない」と明記。
会社ドメインのWorkspace使ってOK。ただし①会社ドメインのアカウントで読み取り・要約・一覧化に限定高機密は入れない自動送信・削除・アーカイブはさせない。可能なら管理コンソールで履歴を短め(例:3か月)に。

コピペ用:安全寄りの「未返信メールまとめ」(会社Workspace向け)

会社アカウントで「毎朝、返信が必要そうなメールをまとめる」を作るなら、この指示文が安全寄りです。本文の丸ごと転載や自動操作をさせない作りにしています。

▶ そのままコピペして使える指示文
平日の毎朝9時に、過去7日間に受信したメールから、
私が返信する必要がある可能性の高いメールを最大10件まとめてください。

含めるもの:
・相手からの最後のメッセージに、私がまだ返信していないスレッド
・受信から24時間以上たっているもの

除外するもの:
・no-reply など自動送信のメール
・メールマガジン、広告、営業メール、システム通知
・私がすでに対応済みと判断できるもの

各メールについて、次を表示してください。
・送信者名
・件名
・最終受信日時
・要点を1文
・返信が必要と判断した理由
・緊急度(高/中/低)
・元のGmailスレッドへのリンク

<守ってほしいこと>
メール本文を必要以上に転載しないでください。
個人情報・口座情報・契約金額は表示しないでください。
メールの送信・返信・削除・アーカイブ・ラベル変更は行わないでください。
判断が不確かなものは「要確認」と記載してください。
HONEST — まずは"一覧化だけ"から
最初は読み取り・一覧化だけにして、返信の自動送信などの"変更操作"はさせないのが安全です。AIは「要返信」を取り違えることがあります(電話で対応済み、返信不要の共有など)。だから「未返信メール」ではなく「返信が必要な"可能性がある"メール」として出させ、最終判断は人が行ってください。

用語ミニ辞典

Gemini=ジェミニ
Googleのチャット型AIアシスタント。文章・要約・調べもの・画像作成などを頼める。
アクティビティの保存=Gemini アプリ アクティビティ
会話履歴を保存する設定。個人アカウントでは、これがオン=学習・人間レビューに使ってよいのスイッチも兼ねる。会社Workspaceでは学習の扱いとは別物。
予約アクション=Scheduled Actions
決めた時刻にAIが自動で作業する機能。有料プランかつ「アクティビティの保存」オンが必要。
人間レビュアー=にんげんレビュアー
品質改善のため一部の会話を確認する担当者。会社Workspaceの業務データは対象外。
Deep Research=ディープ リサーチ
AIが自分でWebを調べ、出典つきのレポートにまとめる機能。
Gems=ジェム
役割やルールを覚えさせた"専用の担当AI"。よく使う指示を保存して使い回せる。
コネクタ=連携
GmailやカレンダーなどをGeminiにつなぐ設定。予約アクションでこれらを使うなら接続が必要。

まとめ

Geminiは無料でも使える便利なAIですが、会社で使うなら「どのアカウントか」が最重要です。個人アカウントはオンにすると学習・人間レビューの対象——だから機密は入れず、予約アクションも公開情報の用途だけに。会社ドメインのWorkspaceなら法人保護が標準で付くので、読み取り・要約中心・自動操作なしを守れば、予約アクションも実用的に使えます。迷ったら、まずGemini右上のアカウントが会社ドメインかを確認するところから始めてください。

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この教材の元ネタ(裏取りの出典)