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脱・属人プログラム — 学習ノート

AIに学習させない設定

— ChatGPT・Claude・Gemini、今日の10分で終わらせる

ChatGPTもClaudeもGeminiも、個人向けプランは初期状態だとあなたの会話がAIの学習に使われる設定です。この教材は、その設定を実際に切るところまで(+切っても残る落とし穴まで)を、非エンジニア向けに1本にまとめたものです。

2026.08.03 作成 / 仕様・画面は2026年8月時点(各社よく変わるので、設定前に公式画面で最新を確認)

この話の結論(3つだけ)
  1. ChatGPTの学習設定は「3つ」ある
    テキスト/音声/動画で項目が分かれている。1つ切っただけで終わりにしない(画面で3つとも「オフ」を目視する)
  2. Claudeはトグル1つ。ただし許可すると保持が長くなる
    学習に使ってよいと許可した場合、学習用のデータとして最長5年保持されうる。オフなら従来どおりの短い保持
  3. 設定をオフにしても、👍👎を押すとその会話は学習対象になる
    3社とも公式に明記。善意の1クリックが一番の抜け道。評価ボタンは押さないを運用ルールにする

CHAPTER 1

まず整理:「AIに学習される」とは何が起きているのか

言葉だけが独り歩きしがちなので、最初に誤解を3つ外してから設定に入ります。

誤解①「入力した内容が、そのまま他人の画面に出る」

そのままコピペのように出てくるわけではありません。起きるのは次のAIを作るときの教材(学習データ)に含まれることです。ただし、学習した内容に近い文章をAIが出してしまう可能性は研究レベルで指摘されており、個人情報保護委員会も「入力された個人情報が機械学習に利用され、正確または不正確な内容で出力されるリスクがある」と注意喚起しています(CHAPTER 9)。

誤解②「AIが自動で処理するだけで、人は見ていない」

人が見ることがあります。Googleは公式ヘルプで、サービス改善のために人のレビュー担当者がチャットの一部を確認すると明記しています。しかもレビュー済みの会話は、あなたが履歴を削除しても残り、最長3年保存されます(アカウントとの紐付けは切った状態)。OpenAI・Anthropicにも、限られた担当者が内容を確認する場面があります。

誤解③「学習をオフにすれば、サーバーには送られない」

これも違います。送られること学習に使われることは別の話です。AIはネットの向こうで動いているので、入力した内容は必ず一度サーバーに届きます。学習オフで止められるのは「次のAIの教材にされる」工程だけです。

たとえるなら:提出物と教材学習オフは「私の答案は、来年の教科書に載せないでください」というお願い。答案そのものは採点のために先生に届きます。だから「見られて困るものは、そもそも書かない」が土台になります(→ 詳しくは教材「Google DriveとClaude Codeの連携ガイド」CHAPTER 1)。

なぜ各社は初期状態でオンにしているのか

実際の会話が、AI企業にとって質のいい学習データだからです。だから個人向け(無料・Pro等)はデータを提供してもらう前提法人向けは最初から学習対象外という線引きになっています。ここが、会社で本格的に使うなら法人プランを選ぶ最大の理由です(CHAPTER 9)。

CHAPTER 2

3社の仕様は「似ているようで違う」

手順の前に、違いを頭に入れておきます。ここを知らずに設定すると「Geminiをオフにしたら過去の会話が見られなくなった」といった事故が起きます。

 ChatGPTClaudeGemini
設定の場所設定 → データコントロール設定 → プライバシーアプリの外(Googleのマイアクティビティ)
切る項目の数3つ(テキスト/音声/動画)1つ1つ
オフでも履歴は残る?残る残る残らない(履歴保存と学習利用が一体)
オフにした時の保持安全確認のため一定期間は保持従来どおりの保持(削除すれば30日以内に消去)72時間は保存(学習には使わない)
オンの時の保持学習用データとして最長5年既定18か月(3/18/36か月・自動削除なしから選択)
ここが一番の落差 — Geminiだけ「履歴」と「学習」が一体ChatGPTとClaudeは「履歴は残したいが学習には使わせたくない」が叶います。Geminiは1つの設定が履歴保存と学習利用を兼ねているため、オフにすると過去の会話を見返せなくなります。履歴を使いたい人は、オフではなく「保存期間を3か月に短縮」という手があります(CHAPTER 5)。

「今すぐやる」に意味がある理由

オプトアウト(学習をやめさせる設定)は、基本的にこれから先のデータに効きます。すでに人がレビューした分や、すでに学習が始まっている分は取り消せません。1日遅れるごとに、取り消せないデータが増えます。だから「あとでまとめて」より「今10分」が正解です。

CHAPTER 3

ChatGPT — 1つでは終わらない「3つのトグル」

手順

STEP 1データコントロールを開く。右上(スマホはメニュー)のプロフィールアイコン → 設定 → データ コントロール
STEP 2「すべての人のためにモデルを改善する」を開く。※現在の画面では、その場で切り替わるスイッチではなくクリックして詳細画面(モーダル)が開く作りです。
STEP 3開いた画面の3つのトグルが、すべてオフか目で確認する。①モデル改善(テキスト・ファイル・音声の文字起こし)②音声記録を含める動画記録を含める
STEP 4確定ボタン(実行する)を押す。戻った画面で、項目の右側が「オフ」表示になっていれば完了。
なぜ「3つとも目で見る」なのか①をオフにすると②③も連動してオフになる作りですが、音声・動画は別項目として存在します。①だけ見て安心すると、音声モード(話しかけて使う機能)で録音された声そのものの扱いを確認しないまま終わります。画面を開いたら3つとも灰色(オフ)を確認してください。所要10秒です。

忘れられがちな最後の工程:過去の会話

ChatGPTのオプトアウトはこれからの会話に効きます。すでに機密を入れた心当たりがあるなら、同じデータコントロール画面から対処します。

選択肢中身
データをエクスポート自分が何を入れてきたか、まとめて確認・保存できる。まずこれで棚卸し
すべてのチャットをアーカイブ一覧から隠すだけ。削除ではない
すべてのチャットを削除削除。削除後は原則30日でバックエンドからも消去

順序は「エクスポートして中身を確認 → 必要なものを手元に保存 → 削除」が安全です。

2つの補足①設定はアカウント単位。パソコンで設定すればスマホアプリにも反映されます(=端末ごとの作業は不要)。逆に仕事用と個人用でアカウントを分けている人は、両方で設定が必要です。②Codex(開発ツール)は別設定。Codexには専用の学習設定があり、ChatGPT側の設定では変わりません。使っている人はCodexの設定画面も確認してください。

CHAPTER 4

Claude — トグル1つ。ただし「保持の長さ」が変わる

手順

STEP 1左下(スマホは設定メニュー)の自分の名前 → 設定 → プライバシーを開く。
STEP 2AIモデルの改善にご協力ください」のトグルをオフ(灰色)にする。保存ボタンはなく、その場で反映されます。
STEP 3(任意)「ロケーションメタデータ」=おおまかな位置情報の利用。学習とは別項目ですが、気になる人はオフでも支障は小さい。
オン/オフで変わるのは「学習」と「保持の長さ」学習に使ってよいと許可した場合、Anthropicは学習用のデータとして最長5年保持しうるとしています。オフなら従来どおりの保持(会話を削除すれば30日以内にバックエンドから消去)。トグル1つで、残る期間の桁が変わります。

Claudeで押さえておきたい3点

論点中身
Claude Codeも同じ設定説明文に「チャットやコーディングセッション」と明記。個人プラン(無料/Pro/Max)でのClaude Codeもこの1つのトグルでカバーされる。法人プラン(Team/Enterprise)なら最初から学習対象外
コネクタの生データは学習対象外Google Driveなどのコネクタ・MCP経由で読んだ元データそのものは学習に含まれない。ただし会話に直接コピペしたら対象。「連携で読ませる」と「貼り付ける」は別の行為
カスタムスタイルも対象会話本文だけでなく、カスタムスタイル・会話の設定も学習対象に含まれると明記。自社の文章トーンを登録している人は、それ自体がノウハウだと意識しておく
現場で効く話:コピペより連携「Driveの資料をClaudeに読ませたい」時、本文をチャットに貼るより、コネクタで読ませるほうが学習の扱いは軽いということです。ただしコネクタは“つないだアカウントが見える範囲まるごと”が対象という別の注意があります(→ Google DriveとClaude Codeの連携ガイド CHAPTER 3・4)。

CHAPTER 5

Gemini — 設定場所が「アプリの外」にあるという罠

Geminiだけ構造が特殊で、設定はGeminiの画面の中ではなくGoogleアカウントの「マイ アクティビティ」側にあります。

STEP 1Geminiを開き、設定 → アクティビティ(ここで外部ページに移動します)。直接なら myactivity.google.com/product/gemini
STEP 2上部の「✓ オン」ボタンを押し、オフにするオフにしてアクティビティを削除を選ぶ。機密を入れた心当たりがあるなら後者。
STEP 3画面を下にスクロールして自分の履歴を見る。これまで送った内容が日付順に全文で並んでいます(=棚卸し)。
オフでも72時間は保存されるオンでもオフでも、チャットは最長72時間アカウントに保存されます(画面にも明記)。目的は学習ではなく、応答・安全性の維持・フィードバック処理です。学習そのものは止まっています。

「履歴は残したい」人の現実解

Geminiはオフにすると履歴も見返せません。そこで保存期間を最短の3か月に短縮する手があります。設定 → アクティビティ →「自動削除オプション」→ 3か月既定は18か月なので、何もしないと1年半分が貯まり続けます。

会社アカウントで「管理者のみ変更可」と出たらそれは会社・学校のGoogle Workspaceでログインしているということ。個人では変えられませんが、Workspaceは既定で学習対象外なので、むしろ安全な状態です。「変えられない=危ない」ではありません(→ 詳細は教材「Gemini入門」)。
むしろ注意すべきは逆で、個人のGmailアカウントで会社の情報を扱ってしまうパターン。ブラウザで複数アカウントにログインしていると起きがちなので、プロファイルを分けるのが確実です。

音声・Gemini Liveの画面共有については、既定でオフ(人のレビュー対象になりうる項目)。画面共有はメールや顧客リストが映り込む可能性があるので、意識してオフのままにしておくのが無難です。

CHAPTER 6

★ 設定してもなお学習される「4つの落とし穴」

ここがこの教材の核心です。設定をオフにしても、学習に使われる経路が4つ残ります。

① 評価ボタン(👍👎)— 一番の抜け道

学習をオフにしていても、回答に「いいね/よくないね」を押すと、その会話が学習対象になります。しかも「押した回答だけ」ではなく会話全体です。3社とも公式に明記しています。

サービス公式が言っていること
ChatGPT学習をオプトアウトしていてもフィードバックは送れる。送った場合、そのフィードバックに関連する会話全体が学習に使われる可能性がある
Claude👍👎を送ると関連する会話全体を保存(ユーザーIDとは切り離した形で5年)
Gemini保存がオフでも、フィードバックを送ると直近24時間のチャットなど文脈ごと収集・利用される。レビュー済みは最長3年
運用ルールにすべき1行「AIの回答に👍👎は押さない」。「良い回答だったからお礼のつもりで」という善意の1クリックが、会話全体を学習データとして提出する行為になります。これは設定でカバーできない人の操作なので、チームで共有するしかありません。

② 安全性チェックでフラグが立った会話

規約違反の疑いありと判定された会話は、設定に関わらず確認・利用されることがあります(Anthropicは違反フラグ時の入出力を最長2年保持と明記)。悪用防止のための仕組みなので、避ける方法はありません。「学習オフ=誰も見ない」ではないと理解しておきます。

③ すでに人がレビューしたデータは、削除しても消えない

Googleは、サービス提供者がすでに確認した会話はアカウントから切り離した状態で最長3年保存され、履歴を削除しても消えないと明記しています。削除ボタンを押したから安心、にはならない——だからこそ設定は「入力する前」に済ませる意味があります。

④ 設定の射程外の用途がある

学習オフは、その設定項目が定義する範囲にしか効きません。たとえば製品・システムの一般的な改善、広告、安全性・セキュリティ、法令順守といった目的での利用は、この設定では止まらないと明記しているサービスもあります(Microsoft Copilot等)。またGoogleは「Geminiの設定を変えても、Googleの他の設定(ウェブとアプリのアクティビティ等)は変わらない」としています。

CHAPTER 7

履歴を残さず使う「一時チャット」

設定とは別に、その場限りで使う機能があります。機密性の高い相談を1回だけしたい時に実用的です。

サービス機能名 / 開き方仕様
ChatGPT一時チャット
新規チャット画面から選択
学習に使われない/履歴に残らない/メモリを作らない/30日で削除(不正利用の監視のため確認される場合あり)
Claudeシークレットチャット
新規チャット画面 右上のゴーストのアイコン
学習設定がオンでも学習に使われない/履歴に保存されない/メモリを使わず作らない/安全のため30日保持
Gemini一時的なチャット
画面右上のボタン
人のレビュー対象にならず、Google AIの改善にも使われない/72時間保持
Claudeのシークレットチャットの制約全プランで使えますが、プロジェクトの中では使えず(ゴーストのアイコンが出ません)、通常チャットへの変換や、閉じた後の復元もできません。「一度きりの相談」と割り切って使う機能です。

使い分けの目安

通常業務学習オフにしたアカウントで、履歴を活かしながら使う
機密度が高い人事評価・未公開の価格戦略など → 一時チャット/シークレットチャット
絶対に出せないお客様の個人情報など → そもそも入力しない(法人プラン or 入力しない運用)

CHAPTER 8

その他のツールも一気に片付ける

使っているものだけ確認すれば十分です。設定名・場所は変わりやすいので、見当たらなければ各社ヘルプで「training」「学習」を検索してください。

ツールやること
Microsoft Copilot
(個人アカウント)
プロフィール → Privacy → 会話での学習音声会話での学習を両方オフ。※Microsoft 365 Copilot(会社アカウント)は既定で学習対象外なので対応不要
Perplexityアカウント設定 → Preferences → AI data retention をオフ(無料/Pro/Maxは既定オン)。Enterpriseから個人プランに戻すと既定オンに戻るので再設定を
Grok(X)設定 → プライバシーと安全 → データ共有とカスタマイズ → Grok と xAI のチェックを外す+会話履歴を削除公開ポストそのものが学習対象なのが他社との決定的な違い(ポストを非公開にすると対象外に)
Gemini Notebook
(旧NotebookLM)
設定不要。既定で学習に使われません。ただしフィードバックを送ると例外(→ 教材「Gemini Notebook実践ガイド」)

CHAPTER 9

会社で使うなら:法人プランと法令の話

法人プランは「既定で学習されない」

結論として、業務で本格的に使うなら法人プランに切り替えるのが一番確実です。全社員に設定変更を徹底させるより、契約レベルで解決したほうが抜け漏れが起きません。

提供元既定で学習対象外になるプラン
OpenAIChatGPT Business / Enterprise / Edu、API
AnthropicClaude for Work(Team / Enterprise)、Education、API(Bedrock・Vertex AI経由を含む)
GoogleGoogle Workspace(管理コンソールで管理者が制御)
MicrosoftMicrosoft 365 Copilot(会社アカウント)

プラン選びの詳細は教材「Claudeの契約とアカウントの選び方」「AI開発ツール比較」へ。

個人情報保護法の観点

個人情報保護委員会は2023年6月2日、生成AIサービスの利用について注意喚起を出しています。要点は2つ。

つまり、設定確認は「気配り」ではなく「手続き」顧客名や従業員名を含むデータをAIに入力する業務があるなら、学習オフ設定または法人契約の確認は、コンプライアンス上の必須手続きと考えるのが妥当です。個別の法令適合の判断は、自社の状況に応じて弁護士等にご確認ください。

社内ルールに落とし込む4点

  1. 使うツールを2〜3個に絞り、それは法人契約で押さえる。「AIは自由に使ってOK」は管理できない。
  2. 入力禁止の情報を、自社の言葉で具体的に列挙する。「機密は入れない」では守れない。「顧客の氏名・連絡先」「未公開の価格表」「従業員の評価・給与」「契約書の原文」のように書く。
  3. 禁止と同時に「代わりのやり方」を配る。禁止だけだと業務が止まり、隠れて個人アカウントで使われる。「顧客名はA社に置き換える」「議事録は固有名詞を伏せてから要約させる」まで書く。
  4. 👍👎を押さないことを明文化する。設定でカバーできない唯一の人的リスク(CHAPTER 6)。

CHAPTER 10

設定をやってもなお必要な「入力の作法」6つ

設定を完璧にしても、各社が「見られたくない情報は入れないでください」と案内している事実は変わりません。最後は入力側の作法です。

  1. 固有名詞を置き換える。「株式会社〇〇の田中部長に出す見積書」→「取引先A社の担当者B氏に出す見積書」。回答の質はほぼ落ちず、むしろ汎用的で使いやすい答えが返ることも多い。
  2. 数値をぼかす/比率にする。「原価1,240円・売価1,980円」→「原価100に対して売価160」。相談したい構造は保ったまま、取引条件は伏せられる。
  3. ファイルの丸投げを避ける。契約書や顧客リストをそのまま添付するのが一番リスクが高い。必要な部分だけ抜き出し、置き換えてから渡す。
  4. 要配慮個人情報は入力しない。病歴・信条・犯罪歴などは取り扱いに原則本人同意が必要。設定に関係なく避ける。
  5. 四半期に一度、設定を見直す。各社の仕様変更は頻繁(Anthropicは2025年8月に個人向け規約を改定)。一度やれば永久に安全、ではない。
  6. アカウントの使い分けを徹底する。設定はアカウント単位。仕事用・個人用の両方で設定し、ブラウザのプロファイルを分ける。

CHAPTER 11

今日やることチェックリスト(約10分)

上から順に潰すだけで終わります。社内共有にはこの章をそのまま見せてください。

APPENDIX A

よくある質問

学習をオフにすると、回答の質は落ちますか?
落ちません。オフにするのは「あなたのデータを次のAIの教材に使わない」という設定で、今使っているAIの性能には関係しません。メモリ(過去の会話を覚える機能)も別設定なので、便利さは維持されます。
過去に入れてしまった情報は取り消せますか?
完全には取り消せません。会話の削除はできますが、すでに人がレビューした分や、すでに学習に含まれた分は戻せません。だから「今すぐやる」に意味があります。
スマホとパソコンで別々に設定が必要ですか?
主要サービスはアカウント単位で同期されます。ただしアカウントを複数持っているなら、アカウントごとに設定が必要です。
無料プランでも設定できますか?
できます。プランに関係なく、いつでも変更できます。
設定をオフにすれば、コンプライアンス上は問題ないと言えますか?
個人プランの設定オフだけを根拠に「問題ない」と言うのは危険です。理由は3つ。①👍👎など設定が及ばない経路が残る ②全社員が確実に設定した保証がない ③本人がいつでも戻せるので組織的な統制になっていない。個人情報を含む業務で使うなら、法人契約による担保を推奨します。
Claude Codeも対象ですか?
はい。Claudeの設定説明に「チャットやコーディングセッション」と明記されており、同じトグルでカバーされます。法人プラン(Claude for Work等)なら、そもそも学習対象外です。ChatGPTのCodexは別設定なので個別に確認してください。
社内で説明するとき、どこから始めればいいですか?
実際の履歴画面を見せるのが一番効きます。Geminiのアクティビティ画面(自分が送った内容が全文で並ぶ)を見せると、「こんなに入れていたのか」という実感が生まれます。抽象的なリスク説明より行動が変わります。

APPENDIX B

用語ミニ辞典

オプトアウトopt-out
「初期状態はオン。嫌な人が自分で切る」方式のこと。AIの学習設定はたいていこれ=放置=許可になる。
トグルtoggle
オン/オフを切り替えるスイッチ状のボタン。色が付いている=オン、灰色=オフが一般的。
アクティビティactivity
Googleでの「利用履歴」の呼び名。Geminiではこの保存設定が学習利用も兼ねている
コネクタ / MCPエム・シー・ピー
AIと外部サービス(Drive・Gmail等)をつなぐ仕組み。Claudeではコネクタ経由で読んだ生データは学習対象外(会話に貼り付ければ対象)。
要配慮個人情報ようはいりょ—
病歴・信条・社会的身分・犯罪歴など、取り扱いに原則本人同意が必要な情報。AIに入力しない。
仮名化かめいか
氏名・住所などを消す/記号に置き換えること。分析だけしたい時に、個人を特定できない形にして渡す。