プロンプトとは?
プロンプト=AIへの「指示文」のこと。「〇〇して」とAIにお願いする、その言葉そのものです。
ただし——複雑な作業や、「この順番で、こう進めてほしい」という流れが決まっているときは、それをちゃんと伝えないと、毎回同じようには動いてくれません。つまり任せる内容によって、プロンプトの大事さは変わるということ。かんたんな用事はざっくりでOK、決まったやり方でしっかり任せたいときは丁寧に——この使い分けがコツです。
この資料では、その「丁寧に任せたいとき」に効く書き方(1・2章)と、いっそAIにプロンプトを作らせて磨くやり方(3章)を紹介します。
1. 精度が上がる「5つの型」
この5つを意識するだけで、答えの質がぐっと上がります。全部入れなくてもOK。特に①②③がよく効きます。
| 型 | やること | 例 |
|---|---|---|
| ① 役割を与える | 「あなたは〇〇の専門家」と立場を決める | あなたはベテランの接客責任者です |
| ② #で区切る | 指示を項目に分け、見出しを付けて構造化する | #役割 #前提 #やってほしいこと #出力の形 #守ること |
| ③ お手本を見せる | 良い出力の見本を付ける(一番効く。1つでもOK/違うパターンを2〜3個だとさらに安定) | 例:お客様=〇〇/ご要望=△△/次アクション=□□ |
| ④ 出力の形を指定 | 箇条書き・表・文字数・トーンを決める | 200字以内・箇条書き・敬語で |
| ⑤ 守ること/禁止 | 必ず入れる項目を書く。禁止は「〜するな」より「〜して」の形に言い換える | 推測で埋めず「記載なし」と書く/金額と次アクションは必ず含める |
① 具体的に:「いい感じに」「ちゃんと」を避け、だれが読んでも同じ意味になる言葉で書く。
②「〜するな」より「〜して」:「避けて」と書くとAIはその中身を思い浮かべて逆効果になりがち。“してほしい形”で書くほうが効きます。
③ 大事なことは「最初か最後」に:指示が長いと、真ん中は読み飛ばされがち。一番大事な指示や質問は、冒頭か末尾に置きます(特にGeminiは質問を末尾に置くと安定しやすい傾向)。
2. コピーして使える 穴埋めテンプレート
迷ったらこれをコピーして、【 】を埋めるだけ。Gem(やGPTsなど)の「指示」に入れる文章にも、そのまま使えます。
#役割 あなたは【 】の専門家です。 #前提 【どんな場面で・何のために使うか】 #やってほしいこと 【してほしい作業を1〜3行で】 #出力の形 【箇条書き/表/文字数/トーン など】 #守ること ・必ず含める:【 】 ・してはいけない:【 】 #お手本 【良い出力の見本を1つ貼る】
※「#(シャープ)」は見出しの目印です。半角 # でも全角 # でもOK。AIは「ここからここまでが1つのまとまり」と読み取ってくれます。
※お客様のメモやCSVなど“貼り付ける資料”は、指示と混ぜず、いちばん下に見出しを付けて置くと安全です(資料に紛れた余計な文を、AIが指示と読み違えにくくなります)。
3. いちばんラクで確実な作り方:AIに作らせて、磨く
手順
1やりたいことを伝える:「〇〇という作業をAIにやらせたい。そのためのプロンプトを作って」とお願いする。
2できたプロンプトを実際に使ってみる:出てきた指示文をコピーして、AIに実行させる。
3ダメ出しする:出力がイマイチなら、「どこがどうダメか」を具体的に伝える →「その点を直したプロンプトを、もう一度出して」。
4満足いくまで 2〜3 を繰り返す。
5できあがった良いプロンプトは、Gemに保存(4章へ)。
×「短く」 → ○「150字以内で、結論を最初に」
この方法のいいところは、1章の“型”を全部覚えていなくても、AIが型に沿ったプロンプトを作ってくれること。型は「AIが作ったプロンプトが良いかどうかを見抜く目」として役立ちます。
4. できた良いプロンプトは「Gem」や「GPTs」に保存する
せっかく良いプロンプトができても、毎回コピペするのは大変です。Gem(やGPTsなどのカスタムAI)の「指示」欄に貼って保存すれば、“専用の担当AI”になります。次からは話しかけるだけで、毎回同じ品質で動いてくれます。
たとえば「接客の引き継ぎ要約」なら、その担当Gemを1つ作っておく。録音メモを貼るだけで、毎回同じ形で・漏れなくまとめてくれる状態にできます。1章〜3章で磨いたプロンプトの“置き場所”がGem、という関係です。
5. よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 直し方 |
|---|---|
| 指示があいまい(「いい感じにまとめて」) | 役割・出力の形・必ず入れる項目を具体的に書く |
| 一度に欲張りすぎる | 作業を1つに絞る。複数あるなら分けて頼む |
| お手本を渡していない | 良い出力の見本を1つ付ける(精度が跳ねる) |
| 出力の形を決めていない | 箇条書き/表/文字数を指定する |
| 情報が足りないまま答えさせる(“それっぽい嘘”が出る) | 「不明点があれば、先に質問して」と一文入れる |
| 一発で完璧を狙う | 3章のループで、ダメ出ししながら育てる |
6. すぐ使える例:接客→営業の「引き継ぎ要約」
悪い例と良い例を並べます。違いは「役割・必ず含める項目・出力の形・お手本」があるかどうかだけです。
○ 良い例(このままGemの「指示」に貼れる)
#役割 あなたは接客→営業の引き継ぎを担当するベテランです。 #やってほしいこと 下の接客メモから、営業担当が次に動くための引き継ぎを作る。 #出力の形(この見出しで固定) ・お客様: ・ご要望: ・予算感: ・次にやること: ・注意点: #守ること ・「ご要望」「予算感」「次にやること」は必ず埋める ・メモに無いことは推測で書かず「記載なし」とする #接客メモ 【ここに録音の文字起こしを貼る】
この「良い例」をGemに保存すれば、毎回この品質で引き継ぎが作れます。まずは自分の業務に置き換えて、#役割と#出力の形を書き換えるところから試してみてください。
用語ミニ辞典
- プロンプト
- AIへの「指示文」のこと。良い指示ほど、良い答えが返ってくる。
- カスタムAI(Gem/GPTs)=専用の担当AI
- 役割や手順(プロンプト)を覚えさせて保存した、専用のAI。毎回同じ品質で動く。GeminiではGem、ChatGPTではGPTsと呼ぶ。
- お手本=例示・見本
- 「こういう出力がほしい」という良い見本を1つ付けること。精度を上げる一番かんたんな方法。
まとめ
プロンプトがうまくいかないのは、AIの能力ではなく頼み方の問題。押さえるのは2つだけ——①「型」に沿って書く(役割・#区切り・お手本・出力の形・守ること)、そして② AIに作らせて、ダメ出しで磨く。できあがった良いプロンプトはGemに保存すれば、“専用の担当AI”として毎日働いてくれます。
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