脱・属人プログラム — 手順ノート
— デスクトップ版セットアップ手順(Windows/Mac)
黒い画面(ターミナル)は使いません。入れるのはアプリ1つ、Windowsの方はその前にもう1つだけ。「言葉で頼んだら、自分のパソコンの中にファイルができた」——そこまでを最短で通すための手順書です。つまずきやすい5か所と、その理由もまとめました。
2026.08.20 作成 / 公式ドキュメントで裏取り済み
PART 1
始める前に
ここで足りないものがあると、当日その場では解決しません。先に確認します。
CHAPTER 01
| 必要なもの | 中身 |
|---|---|
| 有料プラン | Pro・Max・Team・Enterprise のいずれか。無料プランではClaude Codeは使えません |
| パソコン | Windows 10(1809以降)/macOS 13 以降。メモリ4GB以上 |
| Git(Windowsのみ) | Windowsでデスクトップ版を使うには必須。Macは最初から入っています |
Claude CodeはTeamプランの全員分の席に含まれています。追加購入は要りません。ただし、組織への招待が済んでいないと使えません。そして厄介なことに、ログイン画面では分かりません。
PART 2
インストール
Windowsは2つ、Macは1つ。順番を守ると、再起動が1回減ります。
CHAPTER 02
この章は主にWindowsの方向けです。Macはほとんどの機種に最初から入っていますが、公式にも「確認してください」と書かれているので、下の確認だけはしてください(ターミナルを開いて同じコマンドを打つだけです)。
Windowsはスタートメニューで「PowerShell」(または「ターミナル」「コマンドプロンプト」)を、Macは「ターミナル」を開いて、こう打ちます。どれを開いても結果は同じです。
git version 2.xx.x のようにバージョンが表示されれば、入っています。この章は終わりです。'git' は、内部コマンドまたは外部コマンド… と出たら、入っていないので下へ進みます。
方法A:コマンド1行(速い・全員同じ結果になる)
スタートメニューで「PowerShell」と検索して開き、次の1行を貼って Enter。通常は数分で終わります。
※「ターミナル」でも「コマンドプロンプト」でも、同じコマンドが動きます。Windows 11の「ターミナル」は中身がPowerShellなので同じものです。ここでPowerShellと書いているのは、Windows 10には「ターミナル」が入っていないことがあるためです。
方法B:インストーラーの画面から入れる
git-scm.com/downloads/win からダウンロードして実行します。選択肢を10画面近く聞かれますが、すべて「次へ」でそのまま進めて構いません。方法Aが使えないとき(古いWindowsでwingetが無い、会社のポリシーで止められている等)はこちらです。
CHAPTER 03
手順だけ知りたい方は次の章へ進んで大丈夫です。ここは「なんで急に知らないソフトを入れさせられるの?」という疑問に答える章です。
ファイルの変更を管理して、必要なタイミングで履歴として保存できる仕組みです。保存しておけば、後から前の状態に戻せます。Googleドキュメントの「版の履歴」を、パソコンの中のファイルでも使えるようにするもの、と思ってください。
※「自動で全部記録される」わけではありません。履歴として残すにはコミットという保存操作が要ります。とはいえその操作はClaude Codeがやってくれるので、自分で覚える必要はありません。
理由は公式ドキュメントに書かれています。セッションの分離(作業を混ぜないこと)に、Gitが要るからです。
デスクトップ版では、会話1つ=セッション1つで、それぞれが自分のファイルの変更を持ちます。同時に2つ3つ進めても混ざらないように、セッションごとに独立した作業コピー(Gitの「worktree」という機能)を作る作りになっています。この土台がGitです。
つまりGitは追加の機能ではなく、AIが安全に作業するための足場です。AIがファイルを書き換えるツールである以上、「何が変わったかが見えて、混ざらない」ことが前提になっている——そう理解すると腑に落ちます。
ここを混同すると「うちのデータがネットに上がるのか」という誤解になります。まったく別のものです。
| Git | GitHub | |
|---|---|---|
| 何か | 自分のパソコンの中で履歴を記録するソフト | その履歴をインターネット上に置いて共有するサービス |
| 外部への送信 | 入れただけでは送りません。GitHubなどの送り先を設定して「プッシュ」という操作をしたときだけ送られます | する(だから設定と判断が要る) |
| 今入れるのは | こちらだけ | 後の段階で扱う |
Gitはオープンソース(中身が公開されている)で、20年以上、世界中の開発現場で標準的に使われています。公式の配布元は git-scm.com です。
CHAPTER 04
ARM製のCPUを積んだWindows機のときだけです。Snapdragon搭載のいわゆるCopilot+ PC(Surface Laptop 7、Surface Pro 11、Dell XPS 13 9345、Lenovo Yoga Slim 7x など)が該当します。Intel・AMDのパソコンは左のボタンです。
確実に見分けるなら、設定 → システム → 詳細情報 →「システムの種類」を見てください。
| 表示 | 押すボタン |
|---|---|
| x64ベース プロセッサ | 左(Download for Windows) |
| ARMベース プロセッサ | 右(Windows (arm64)) |
2つに分かれているのは、CPUが命令を受け取る形式そのものが違うためです。ARM機に左を入れると、Windowsが翻訳しながら動かすので遅く・不安定になることがあります(逆は起動しません)。迷ったら左で試して、起動しなければ右で実害はありません。Macは1つのインストーラーがIntel機・Apple Silicon機の両方に対応しているので、選ぶ必要がありません。
CHAPTER 05
アプリの上部にタブが3つあります。
| タブ | 何をするところか |
|---|---|
| Chat | ふつうの会話。ファイルには触りません(claude.aiと同じ) |
| Cowork | 指示を投げておくと、裏で自律的に作業を進めてくれる担当 |
| Code | 自分のパソコンのファイルを直接触りながら作る場所。使うのはここ |
📖 もっと詳しく:Claude の Chat・Cowork・Code、どう違う?どう使い分ける?
PART 3
最初の1往復
ここまで来たら、あとは日本語で頼むだけです。
CHAPTER 06
Claude Codeは、選んだフォルダの中だけで働きます。だからデスクトップ全体などは選びません。
C:\dev)ここで一度、パソコンの中に2つの箱ができることを知っておいてください。この先ずっと効いてくる話です。
覚えておくことは3つだけです。
| 覚えること | なぜ |
|---|---|
| ①は自分で作る。②は自分で作らない | ②はClaude Codeが初回に自動で作ります。先回りして作ると壊れます |
| ①の中は案件ごとに1フォルダ | Claude Codeは開いたフォルダの中だけで働くので、開く場所=作業の単位になります。全部を1つに混ぜると、見せる範囲が広くなりすぎます |
| デスクトップやドキュメント全体は選ばない | AIに見せる範囲が一気に広がり、動きも遅くなります |
※②の中身(記憶の育て方・消えないようにする方法・鍵の守り方)は、この資料では扱いません。AIの第二の脳を作るでまとめて扱います。ここでは「2つある」「②は勝手にできる」だけ分かっていれば十分です。
送信ボタンの隣に、AIがどこまで勝手に進めてよいかの設定があります。
| モード | 意味 |
|---|---|
| Manual | 1つ動くたびに「やっていいですか?」と聞いてくる |
| Accept edits | ファイルの書き換えは確認なしで進める |
| Auto | 別のAIが裏で危険な操作だけ止める。基本は聞いてこない |
| Plan | 何も変更せず、先に計画だけ立てる |
なお、少し大きめの依頼をするときは Plan が便利です。先に段取りを立てて、こちらに質問してくれるので、出来上がりのズレが減ります。
日本語で頼みます。たとえばこう。
途中で「このファイルを作っていいですか?」と聞かれるので、許可します。できあがったファイルはアプリの中でそのまま開いて読めます(変更点だけを見る画面もあります)。別のソフトを入れる必要はありません。
ここで初めて、AIが自分のパソコンを操作したことになります。ブラウザの中で完結するチャットAIとの決定的な違いは、ここです。
PART 4
詰まったとき・気になったとき
よくある5つのつまずきと、聞かれがちな質問をまとめました。
CHAPTER 07
| 症状 | 原因と対処 |
|---|---|
| Codeタブで「アップグレードしてください」 | 席が割り当たっていない。管理者が Organization settings から割り当てる |
| Error 403 / 認証エラー | アプリのメニューからサインアウト → 入り直す(最も多い解決策) |
| Codeタブでローカルセッションが始まらない(Windows) | Gitが入っていない。入れた後、アプリを完全に終了して起動し直す |
| インストーラーが管理者権限を求める/止まる | 会社の端末管理ポリシー。本人だけでは解決できないことがあるので、情報システム担当か管理者へ |
| AIが確認なしにどんどん進む | 権限モードが「Auto」のまま。「Manual」に切り替える |
| 会話が長くなって挙動がおかしい | 新しいセッションを開く。1つの作業に1つのセッションが基本 |
CHAPTER 08
winget install --id Git.Git -e の1行が、結局いちばん速い道です。CHAPTER 09
動くようになったら、次は「作る → 守る → 整える」の順です。環境整備を先に全部やらないこと。まず小さな仕組みを1つ動かして、「消えたら嫌だ」という気持ちが出てから守りに入ると、続きます。
| 次の一歩 | 教材 |
|---|---|
| 全体の順番を知る | 順路(結局どの順番で何をすればいいか) |
| 導入の一本道を通す | Claude Code 導入ロードマップ(初期設定プロンプト全文つき) |
| まず1つ作ってみる | はじめての自動化:AIニュース日次ダイジェスト |
| 守る・整える | AIの第二の脳を作る(記憶・バックアップ・APIキーの守り方) |
| 入り口を選び直す | Claude Codeの4つの入り口/Chat・Cowork・Codeの違い |
| 契約・席の設計 | Claudeの契約とアカウントの選び方 |