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脱・属人プログラム — 学習ノート

Claudeスキルの
作り方と使い分け

— 「毎回おなじ指示を貼るのが面倒」を、一度きりの登録で解決する

スキル=Claudeに覚えさせる自分専用の手順書。一度作れば、関係する話題のときに勝手に発動して、決めたルールどおりに動いてくれる。実際に「Notionにタスクを追加するスキル」を作った手順をなぞりながら、どこで作ればいいか他のAI(Codex等)でも使えるのかまで押さえるノート。

2026.08.02 作成 / 出典:Claude 公式ドキュメント「Agent Skills」ほか

この話の結論(3つだけ)
  1. スキル=Claudeに覚えさせる「自分専用の手順書」
    一度登録すれば、毎回おなじ前提やURLを貼り直さなくてよくなる
  2. 作る場所は2択。分かれ目は「自分のPCの中のファイルを触るか」だけ
    触る → ローカル版(デスクトップ/VS Code/CLI)/触らない → web版の設定でOK
  3. スキルの正体 SKILL.md はオープン標準。Claude専用ではない
    Codex・Cursor 等でも同じものが使える(ただし中で使う機能は各所で別途つなぐ)

はじめに

そもそもスキルとは

スキルは、Claudeに覚えさせる「自分専用の手順書」です。一度登録しておくと、関係する話題のときに自動で発動して、あなたが決めたルールどおりに動いてくれます。毎回おなじ前提を貼り直す必要がなくなります。

 スキルを作る前スキルを作った後
頼み方「このNotionのDBに追加して〈長いURL〉。カテゴリはこう、期限はこう…」を毎回コピペ「グラフの動画撮るタスク、今週まで で追加して」だけ
前提毎回こちらが説明するURLもルールもClaudeが把握済み
たとえるなら料理の「レシピカード」。作りたいたびに分量や手順を一から思い出さなくても、カードを1枚出せば毎回おなじ品質で作れる。スキルは「よくやる作業のレシピカード」。

仕組みのキモは 説明(description)です。ここに書いた「どんな時に使うか」を手がかりに、Claudeが自動でそのスキルを呼び出します。だから説明の書き方が一番大事(詳しくはコツで)。

STEP 1

作ってみる

作ってみる(web版・実例つき)

今回は「Notionのタスクを追加するスキル」を、web版のClaude(claude.ai)で作りました。手順はこれだけです。

  1. PCのブラウザで claude.ai を開く(コード用の画面ではなく、ふつうのチャットの方)
  2. 左下のアカウント → 設定Capabilities(機能) → Skills
  3. 「追加」→「スキルの指示を記述」を選ぶ
  4. 下の3つの欄を埋めて 「作成」 を押す

埋める3つの欄

何を書く
スキル名
name
半角の英数字・ハイフン・アンダースコアだけ。例:notion-task
説明
description
一番大事。「どんな言葉が来たら発動するか」を具体的に。例:「タスク追加/TODO入れて/〜終わった 等と言われたら…」
手順
本文
実際のルール。対象DBのURL・各項目の入れ方・やってはいけないこと等を箇条書きで。日本語でOK。
つまずきポイント(実話)スキル名に日本語を入れると root directory name must contain only alphanumeric characters… というエラーで作成できません。名前だけは英数字とハイフンに(例 notion-task)。説明と手順は日本語のままで大丈夫です。
スマホでは作れないスキルの新規作成はPCのブラウザ版のみ。スマホアプリの「機能」には作成ボタンがありません(既存スキルのオン/オフだけ)。ただし一度PCで作れば、以降はスマホのチャットでも発動します

STEP 2

使い分け

どこで作る?=使い分けが核心

スキルは「どこで作るか」でできることが変わります。判断はシンプルで、基準はたった1つ。

判断ルール(これだけ覚える)
  1. 「そのスキルが動くとき、"自分のPCの中にしかないファイル" を触る必要がある?」
    触る → ローカル版じゃないと無理/リサーチ・ファイル出力・コネクタ操作だけで完結 → web版の設定でOK
スキルの中身作る・置く場所理由
PC内のフォルダ/ファイルを読み書きする
例:手元のコードを直す/ローカルの資料を整理/既存のExcelを開いて書き換える
デスクトップ版 / VS Code拡張 / CLI
=ローカルで動く Claude Code
自分のPCのファイルに触れるのは、手元で動くエージェントだけだから
ローカルのファイルは不要
例:リサーチ/Excel・パワポ・PDFを新規作成して渡す/Notion等のコネクタを操作(=今回のケース)
web版 claude.ai の
設定 → Capabilities → Skills
ネットの向こうの作業場で完結。スマホからも使える
まぎらわしい線引き:Excel・パワポ「ファイルを新規に作って渡す」は web版でOK(向こうの作業場で作って、ダウンロードで受け取る)。でも「自分のPCにある既存のExcelを直接開いて書き換える」はローカル版が必要。出力するだけ=web/手元のファイルを触る=ローカル、と覚えると迷いません。
別ノートと同じ考え方この「動くときにPC専用の物が要るか」という分かれ目は、自動化の/schedule(クラウド)とローカル自動化の使い分け(slash-commands.html)とまったく同じ判断軸です。一度つかめば両方に効きます。

STEP 3

追加の入り口

web版「追加」3つの入り口

「追加」を押すと3つ出ます。原稿がもうあるなら真ん中が最速です。

選択肢どんな時
ClaudeでクリエイティブにClaudeと相談しながらゼロから中身を組み立てたい時
スキルの指示を記述
← 今回これ
名前・説明・手順を自分で書く(貼り付ける)。原稿がある時が最速
スキルをアップロードSKILL.md やスクリプトを含むフォルダを丸ごと読み込む。配布・再利用向き

応用

他のAIでも

Codex等でも使える(オープン標準)

スキルの正体は SKILL.md というファイル形式で、これは2025年12月にオープン標準として公開されました。今はClaudeだけのものではありません

同じ SKILL.md を使えるツール(一例)
Claude Code / OpenAI Codex / Cursor / GitHub Copilot / Gemini CLI

これらが同じ形式を採用しているので、今日作った notion-task の中身は、Codex側の置き場所に入れればそのまま「スキル」として通用します。

ただし1点だけ注意スキルはあくまで“手順書(レシピ)”。手順は移植できても、その中で使う機能(Notionへの書き込みなどの接続)は、動かす環境ごとに別途つなぐ必要があります。「レシピは共通、材料は各キッチンで用意する」イメージです。
Codexでの整理のしかたCodexでは、常に効かせたい前提は AGENTS.md、特定作業のまとまりは スキル、と役割が分かれています。Claudeの「CLAUDE.md=常時の指示」「スキル=作業のまとまり」と同じ発想で整理できます。

コツ

失敗しない

良いスキルにする3つ

これだけ守れば十分

説明(description)に発動キーワードを具体的に。ここが甘いとスキルが呼ばれない。「タスク追加」「TODO」「〜終わった」のように、実際に言う言葉を並べる。

手順は箇条書きで、迷いなく。各項目の入れ方に加え、やってはいけないこと(例:自動計算の項目は触らない)まで書くと事故が減る。

名前は英数字・ハイフンだけ。日本語はエラー。中身の日本語はOK、名前だけ notion-task のように。

一言まとめ
  1. スキル=Claudeに覚えさせる「自分専用の手順書」
    毎回おなじ指示を貼らなくてよくなる
  2. 作る場所の分かれ目は「PC内のファイルを触るか」だけ
    触らないなら web版の設定で完結・スマホでも使える
  3. SKILL.md はオープン標準。Codex等でも同じものが使える
    ただし中で使う機能は各所で別途つなぐ

付録

用語ミニ辞典

スキル(Skill)
Claudeに覚えさせる「自分専用の手順書」。関係する話題で自動発動し、決めたルールで動く。正体は SKILL.md というファイル。
SKILL.md スキル・エムディー
スキルの中身を書いたファイル。冒頭に名前と説明、続けて手順を書く。2025年12月にオープン標準として公開され、Claude以外のAIツールでも使える。
説明 description
「どんな時にこのスキルを使うか」を書く欄。Claudeはここを見て自動で呼び出すので、発動キーワードを具体的に書くのが最重要。
コネクタ connector
Claudeと外部サービス(Notion・Gmail等)をつなぐ接続口。スキルが外部を操作するには、この接続が別途必要。
ローカル版 / web版
ローカル版=自分のPCで動くClaude Code(デスクトップ/VS Code/CLI)。PC内のファイルを触れる。web版=ブラウザのclaude.ai。ネットの向こうの作業場で動き、PCの中は触れない。
AGENTS.md エージェンツ・エムディー
Codex等で使う「常時の指示書」。Claudeの CLAUDE.md に相当する役割。

対応

元にした出典

この教材は、公式ドキュメントと、実際に「Notionタスク追加スキル」を作った作業記録をもとに作成。

出典使った内容
Claude 公式ドキュメント
「Agent Skills」(platform.claude.com)
スキルの定義・作成方法・SKILL.md形式
OpenAI Codex ドキュメント
「Build skills」「AGENTS.md」(developers.openai.com)
Codexでの互換性・AGENTS.mdとの役割分担
関連教材:slash-commands.htmlローカル/web の使い分け(同じ判断軸)・/skillsコマンド